- 作者: SEライフ編集部
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2006/10/25
- メディア: 新書
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SEのインタビュー記事を集めた本。この本におけるSEは(システムエンジニア)ではなく(ソフトウェアエンジニア)なんじゃないかと思いました。しかし、世の中の大半の人は「SEの履歴書」というとシステムエンジニアの履歴書だと思う気がする。システムエンジニアの人が読んでも、あまり参考にならないかもしれない。
たつをさん
社内だけや周りだけじゃなくて、なるべく外の技術者と話をする機会をもつようにしたほうが絶対プラスになるというのは強く言いたいですね。外に行くばっかりというのも一つの分野に深く入り込んで逆に狭くなってしまったりするので、あまり良くないんですけど。行かないか行くかの差の方が、行き過ぎるか適度に行くかという差よりも大きいので、まずは行きましょうそういういうイベントに行くと、会社で自分がやっている環境が全てではないということがわかるんですよね。それが大きいかな。
自分の技術を深めつつも、外へ出よ。ということか。確かに、社内だけで物事を考えると精神的に行き詰まる気がする。
鵜飼さん
彼ら(実製品の開発チーム)はウォーターフォール的開発しかしたことがなくて、最初にちゃんと設計してコーディングしてという感じなんですよ。ある意味それしかできない。
自分一人でやる場合は、なんとなくおぼろげにデザインして、作ってみて、試行錯誤して、デザインをリファクタリングしまくって、という具合に作って行くんです。Googleでも一応デザインドキュメントを書いて作っているんですけど、ダメなら周りとやり取りしながらしょっちゅうなおしてやっているんです。
開発者のやる気と能力を最大限に活かして開発を進めて行くスタイルではGoogleのやり方が一番良いんじゃないかな。結局自分がやりたいことが一番やる気がでますから。やらされるよりもやりたいことをやるのが一番です。
開発者のやる気を活かす環境重要。アジャイル、テストドリブンな開発もできなきゃ、と。やらされるよりもやりたいことをやるのが一番です。
石井さん
私はどちらかというと若い人が見せてくれたひらめきを見張っていて、ピックアップする立場かなと思っています。
若い人が新しいことをやろうとするときに一番困難なのは、経験がなくて先が読めず、自信がもてないことです。
若い人に言うとしたら、「チャンスが来たら、物怖じせずにそれをつかんでください」ということです。
こんなええ人おるんか。
原田さん
日頃読む文献は英語が多いですね。私は仕様書とソースコードっていうのが勉強の二大ツールだと思っています。
仕様書はものすごくいろんな人のチェックが入っているし、何人かで相談して書いているので、比較的バイアスが少ないんです。読み慣れると「ああ、そういうものか」ってすっきりわかる。まあ、読み慣れるまでは大変で「こういうことか」って鳴るまでは熟練を要するところなんですけど。 → 仕様書道
仕様書はいままで微妙に敬遠してきた。今後読んでみよう。でも小規模ソフトウェアの仕様書などはあんまりチェックされていないのか、曖昧なものも多い気がする。
計算機理論やアルゴリズムなどプログラミングスタイルが変わっても不変なものが重要
サービス的な開発だとそこまで深入りしない事も多いけれど、将来を考えると重要だと思う。
なおやさん
参加した(セミナーやイベント)のは技術系だけではありません。マーケティングやマネジメントといった畑違いの分野にもあえて行きました。
自分は技術者ですが、技術者以外の視点ももったものづくりがしたかったというのがあります。
→ 企画の人が技術を全く知らないと、良いものはできない。逆に技術者の視点だけでものをつくってもいけない。
少なくともエンジニアリング以外に何か一つ自分の得意分野を作っておくと、技術者以外の視点で見たものづくりができるようになるんじゃないかな。
その人の転機はいつも会っている同じ考えのひとからでなく、あまり接点のない人とのつながりから訪れる
技術者は自分のまわりに閉じこもらずに、まずは外に出てみろと言いたいですね。
たつをさんと同じく外に出ることを勧めておられる。技術系以外をやるとしたら、何がいいか。
工藤さん
いまの若い人を見ていると深さが足りない。しつこさが足りないと感じます。言い換えれば、表面的な情報にとらわれすぎていると感じます。
ソースコードだってとても貴重なものだから、舐めるように眺めて考えました。
例えば、ひとつの道具をしつこく使ってみるんだっていい。エディタを使い込んで身体化させるとか、です。
ます、「しつこく」なってみてはいかがでしょうか?
技術に限らず、全てフローな感じで情報を処理して、じっくりしつこく追う事は本当に少ない。じっくり、しつこくやる時間を設けないと。